今年の例祭奉納手筒花火は昨年同様中止となりました。
人が密集せずとも大神様にも御参拝の皆様にも楽しんでいただき明るい気持ちになっていただけるよう、写真展・花手水・風車の展示を行います。
写真展は8月25日~9月24日まで祈祷控殿にて行い、無料でご覧いただけます。「奥浜名湖の歳時記」として、井伊谷宮を含むこの地域のお祭や自然の写真を展示しています。
花手水は9月の毎週金曜日に花の入れ替えをします。第一回目は9月3日の午後3時頃に作業をする予定です。(時間は変更の可能性有)
当宮では初の試みとなりますが、手水がなかなか使えない状況が続く中ですので、水と花の彩を通して心身をお清めいただければと思います。
また史料館付近には風車を展示しています。
風が吹くと回りますので、休憩所にあるうちわなど使うと風が無い日でも回る姿を楽しむことができます。
昨今あまり風車を見なくなりましたが、カラカラ回る様子から風を視覚的に感じることができてとても涼し気です。夏の暑気祓いとしていただければと思います。またみなさまお一人お一人にとって、風車のように物事がうまく回りますようにとお祈りしております。
9月の特別御朱印は重陽の節句と例祭です。
重陽の節句(9月9日)は別名菊の節句とも言われます。菊の着綿(きせわた)といって、夜のうちに菊に綿をかぶせておいて、翌朝綿についた露で体をぬぐうと菊の効能で無病でまた若さを保てるとも言われます。
この御朱印では赤い菊に白い綿がかぶせられている様子が描かれています。加えて当宮の御祭神は皇室ですので神紋は菊紋であり、菊は当宮にとってもゆかりの深い花です。
例祭は例年奉納手筒花火を行っています。手筒花火は文字通り手で筒状の花火をもちながらあげます。豊橋が発祥の地と言われますが、遠州地方でも手筒花火は盛んです。
燃え上がる火柱が勇ましいですね。
9月から11月までは季節の御朱印が「秋」となります。
御祭神の歌「いづかたも 山のはちかき 柴の戸は 月みる空や すくなかるらむ」が記されています。
戦の中で御祭神が信濃国(長野県)の大河原に住んでいた頃に詠まれた歌です。「四方が山々に囲われたこの地では、月を見るための空もあまり見えず侘しさが募るものだ」という意味です。
当時の歌の名手と知られた御祭神が中秋の名月などに知られる「秋の月」を見られなかったというのは、戦の中で仕方なかったとはいえ寂しい思いがあったのだと思います。御朱印では山々とそれを覆う雲、また月も描かれています。