8月の御朱印は「夏まいり」と「葉月」です。
夏まいりは昨年静岡新聞さんにもご紹介いただき好評だった、冷たい氷をイメージした御朱印です。
猛暑の中、少しでも涼しい気持ちになれるように透け感のある紙を使用しました。
お帳面に貼る前にお手にとって透かしてご覧いただくと、光を透過しより涼しげに感じられるかと思います。
昨年より少し文字色が変わり、紙自体にもキラキラが入って可愛い雰囲気となりました。
氷は昔神社によっては貯蔵しておく氷室(ひむろ)があり、御祭神へのお供えや朝廷に献上されるなどしていました。
水がお供えされるのですから、氷がお供えされるのもうなづけます。冷凍庫が無い時代においてはとても貴重なもので、大切に扱われてきたことと思います。
かき氷をされている方はご存知かもしれませんが、浜松には舞阪純氷と浜松純氷という大きな二種類の氷があるそうです。
浜松はかき氷屋が多い地域とのことで、良い氷を扱っているからこそかもしれません。私も知らなかったので、地元の人間も意外と知らない良いものというのもたくさんあるのですね。
葉月の御朱印は夏の海辺を描いた貝尽くしの御朱印です。
貝は、貝塚があるくらい古来から日本人になじみのもの。共に描かれている海藻は海松(みる)といいます。浅瀬の岩に生え、その独特の形から古来より文様にとりあげられています。
浜松では蜆塚遺跡が有名ですね。蜆塚遺跡は縄文時代の貝塚で、その頃の生活の痕跡が今に残り地名の由来にもなっていると思うとロマンと言いますか感慨深いものを感じます。蜆塚というと海から遠いイメージですが、昔は水面の高さが違ったようですね。
その他、8月~9月の間は風車を史料館に飾り付けます。8月2日に飾り付けを予定しています。
風車が回る際の涼し気な光景とカラカラとこすれ合うその音色に「涼」を見出し、猛暑の暑気祓いとしていただければと思います。
風車は地元の手芸愛好家の方が手作りで作ってくれています。
私も昨年初めて知りましたが、風車は正面からの向かい風をエネルギーとして回転します。
今は色々と向かい風の様なご時世ですが、風車のようにそれに負けず物事がうまく回っていくようにと願っております。
また御鎮座150年奉祝の写真・書道展を8月21日午後から9月23日まで行います。
写真家の廣田勇介さんと書道家の永山玳潤さんに、御祭神の短歌を通してその生涯や秘められた謎に迫る展示会との事です。
廣田さんは山岳写真家であると共に南朝の事をとても愛されており、今回は当宮の展示後に靖国神社さんでも同内容の展示がなされます。
永山さんは有馬記念の題字を書かれたこともあり、今回は御祭神の短歌を書にて表現してくださいます。
この展示会に先立ち、8月21日午後3時~4時までの間井伊谷宮の参集殿大会議室にて廣田さんの講演会を行います。
「芸術の神 宗良親王ー李花集に秘められた願いー」と題し、御祭神がご覧になったであろう光景を実際に現地を訪ね写真におさめ続けた廣田さんならではの気づきを今回お話しくださいます。
事前予約不要で無料でお聞きいただけますので、ご興味のある方はどうぞお越しください。